社会福祉士会の主催する若年認知症研修が、福山すこやかセンターで開催されました。
講演者は、下坂厚(写真家)さんで、46歳の時に認知症と診断されました。その後、ボランティアを経て、介護職として働かれているそうです。
また、シンポジウムは、下坂さんと竹内裕さんを加え、座長は中司登志美さんで行われました。竹内さんは、毎週月曜日に開催している当法人のキツネ倶楽部(若年認知症カフェ)にボランティアとしてい参加してくれています。59歳の時、認知症と診断された後、10年後に認知症ではないと診断が変わったという数奇な運命を経験された方です。普段の本人の態度からは、その過程の葛藤などはみじんも感じさせません。また、その経験を現在講演などに生かすなど、救われるような取り組みをされている人物です。
講演会の前には、当事者ミーティングがあり、何人かの当事者が参加されミ-ティングをしていました。当事者ならではの悩みを共有し、参加者からは経験にもとづいた助言等をされていました。印象に残ったのは、同じ内容でも専門家から言われると上から言われたような気がして受けいれられないが、当事者同士なら素直に聞くことができるといわれたことです。ここに当事者ミーティングの意味の一つがあるように感じました。また、周りの環境によって、こんなに生き生きと生活することが出来る事にも驚かされました。
今回感じたのは、私たちは当事者から定期的に学ぶ機会は持たないと、独りよがりになる可能性があると考えさせられた事でした。
別件で驚いたのは、この研修の運営委員として、朝から準備など参加しましたが、9時過ぎに会場についたとたん、一斉に皆の携帯電話が鳴り、何かと確認すると、南海トラフ地震の避難訓練の一斉放送でした。広島市では経験したことのない取り組みでびっくりしました。