平成23年度はいかい高齢者SOSネットワーク連絡会議が
3月21日(水)中区地域福祉センターで開催されました。
中区の5つの地域包括支援センター職員以外には
民生委員・児童委員協議会や認知症の人と家族の会、
中区介護支援専門員連絡協議会、警察、行政関係者が集まりました。
会議では、
○はいかい高齢者SOS事前登録者の状況説明
○中区高齢者見守りねっと・認知症サポーター養成講座実施状況の説明
を行った後に、地域での見守りの連携について出席者間で意見交換しました。
「はいかい」というと
「大変だ」「どこへ行くかわからない」
などのイメージが思い浮かぶのではないでしょうか?
ここでは、「はいかい」される本人の気持ちを想像してみようと思います。
皆さんご存知のように、認知症になってもすべてわからなくなるわけではなく
「うれしい」「さみしい」などの感情は残っていると言われています。
長年連れ添った夫や妻、きょうだいや親しい友人が亡くなってしまったことが理解できていたら?
昔のように家族の大黒柱や会社の中心にいることができなくなり、居場所もなくなり
人に手伝ってもらわなくては1人で生活できないことを理解できていたら?
そんな現実が、さみしくて、つらくて、悲しくて、情けなくて・・・
自分が一番輝いていた頃に戻りたいと思うのではないでしょうか?
朝になって会社に行くと言って家を出ようとする方は、
家族のため会社のために一生懸命働いていた頃が一番輝いていたのでしょう。
「夕飯の支度をしなくちゃ」と夕方になると落ち着かなくなる方は
家族のために毎日おいしい食事を作っていた頃が一番輝いていたのでしょう。
「はいかい」には、高齢者1人ひとりのそれまでの生活や思いがこめられています。
家族の方も、大切な両親や夫・妻が認知症になったら不安になったり、混乱します。
すぐには信じられないかもしれません。
そんな時、どんな支援や声かけがあれば高齢者の方も家族の方も安心するでしょうか?
家族だけでなく、近所の知り合いの方も昔話を聞きながら
「はいかい」に付き添って町内を歩いて家に戻ってくるような・・・
高齢者本人と家族の方の気持ちに寄り添える
『安心して「はいかい」できる町』になればいいなと思います。