基町地域に洋裁学校(社会資源)が出来て早いもので1年が過ぎました。この1年間の振り返りをしてみると、職員で洋裁学校が始まる前には打ち合わせをして、終わった後にも振り返りをしてきました。洋裁学校と言う居場所をどのような居場所にしたら良いか、どのような居場所なら地域の方がここに来て良かったと思えるか、生きがいを見つける事が出来るかを考え、やすらげる場所、昔を思い出せる場所、居場所とは何かを私なりに深く考えていきました。
まずは地域の方が楽しめたら良いよね。目が見えにくくても、針に糸が通せなくても、手が痛くて縫う事が出来なくても、地域の方が楽しめる事は何かな?そこを考えていき、対話を中心にしてみたらどうだろう。対話をしながら昔を思い出しながら洋裁と言う趣味を通して交流してみてはどうだろう。もちろん、洋裁がしたい方、編み物がしたい方、刺繍がしたい方は作品を作りながら参加者と楽しむのも良いよね。それが役割になり、相互作用し、生きがいになるよね。このような思いで居場所作りをしていき、この1年間でコロナ禍においても、多くの地域住民の方が参加されました。
そこで洋裁学校に参加されてみての思いを参加者のA様から話を伺いました。A様は「小学校の時に母から編み物を教えてもらい、そこから足袋や手袋を編むようになりました。基町に引っ越してきて35年になりますが、70歳まで働いていた事もあり、地域に知人や友人がおらず、一人暮らしをしながら母から教えてもらった編み物をして過ごしていました。今までは地域の方と交流する事がなく、足腰の痛みでリハビリに行く毎日でしたが、基町地域包括支援センターの職員さんが地域の洋裁学校を紹介してくださり、洋裁学校に参加してみて共通の趣味があると言う事で、気軽に地域の方と交流する事ができ、本当に嬉しく思い感銘を受けました。わずかな時間ではありますが、地域の方と編み物をしたり、交流する事ができ楽しみを見つける事ができました。ありがとうございます。」と嬉しそうに話をされていました。