米寿の祝いに向けて
手芸の好きな独居高齢者の方をご紹介いたします。その方は一昨年、他地区から転居されて来られた方で、地域の事を知らず、知り合いもいない状況で一人暮らしをされておられました。このような個別課題をどのように取り組んだらいいか、どのように寄り添っていけばいいか、どのように事象を捉えていけばいいか悩み、考え、スーパービジョンを受けました。スーパービジョンでは人の生活、地域、人と地域との関係性、人となり、ネットワーク、社会構成について学びました。
その方は洋裁が好きで昔は洋裁を習っておられたと言う事で、その洋裁を活かして何かできないかと一緒になって考え手芸をする事になりました。その方は「私がこのように手芸が出来るなんて思ってなかった、嬉しい、気づかせてくれてありがとう」と言われ笑顔が多くなり、表情が豊かになり、手芸を通して地域で友人や知人を作り、地域に洋裁学校(通いの場)を創りました。
昨年の12月には洋裁学校展示会2020と題して、皆で展示会を開催しました。ご自身の作品を展示された事がよほど嬉しかったようで、展示会が終わった後でも「私の作品を飾って頂きありがとうございます」と言われ、いつまでもその方の心の中に刻み込まれています。
今では88歳の誕生日に向けて米寿の祝いで作品づくりをしておられます。