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「千里の道も一歩から」

基町アパートに一人暮らしをしている女性の方で
日本舞踊を習っておられる方のご自宅にお邪魔さ
せて頂きました。

その方は30歳の頃から近所に住んでいる友人と
稽古に通うようになり、先生から藤間流を教えて
頂いたそうです。

稽古の時は先生から「もっと腰を低くしなさい、
頭の角度が違うのよ、センスの振り方はこうよ」
と厳しい事も言われ、時には辞めたくなる事も
あったそうです。

それでも腐らずに頑張り続け、いつの日か日常生活
に所作が出るようになりました。足の使い方、お辞儀
の仕方、手の使い方など、その姿を見た先生は
「日舞が好きなんだね」と初めてお褒めの言葉を
頂き、その言葉はいつまでもその方の心に残り続けて
いるそうです。

この人形は日本舞踊を始めた頃に買われ、いつの日か
こんな奇麗な踊りが出来たらと思っているそうです。