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特別養護老人ホーム/別れ③

今年10月5日に病院から入居されたHさん(89歳)が、11月4日に亡くなられた。
入居され約2週間後に心不全により再度入院され亡くなられたので、
関わらせて頂いた期間は非常に短いものでしたが、日々の中で多くの言葉を残された。
「汽車に乗って大島に帰る」
「虹ヶ浜はどこですか」
「江波行きの船のキップが欲しい」等など

山口県周防大島町出身で、50歳の時父が亡くなり広島へ。
私たちが商売をしていたこともあり、子どもの面倒を10年間みてくれた。
江波山にもよく子どもを連れてきていたので江波・舟入には馴染みがある。
その後大島に帰り84歳まで一人暮らしをしていた。
花が好きで、見ること・育てること・生けることが一人暮らし生活の楽しみだった。(娘さんからの情報)


 いつも故郷への思いを抱いておられたHさん。
故郷から遠く離れた悠悠タウンであっても、ご家族の側で安心して残りの人生を送って頂きたかっただけに、
急な別れに残念な思いがした。

 最後、お別れの挨拶にと思いご本人へ会いに行った。
大好きだったという花に囲まれ、とても穏やかな表情をされていた。


短い間でしたがありがとうございました。

ご冥福をお祈りします。