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利用者さん宅にて〈その2〉(3月26日)/江波地域包括

ある女性の利用者さん宅にて。

その方は昭和20年8月6日に広島市内で被爆されました。

「今の福島県の人も大変じゃろうけど、私たちも大変じゃったんよ」と、

少しずつ被爆~戦後の生活について話されました。

話の最後に、

「こんな話は最近はせんのよ。若い人にわかってくれんけえね」

とさみしそうに言われました。

今まで何度か被爆体験や戦後の暮らしを子どもから大人まで話しておられたそうですが、

被爆から何十年も経過すると、「なんで国のために死のうとするの?」などと聞かれる

ようになり、「もう話しても理解されないんだな」と感じたそうです。

今では、小学生に被爆体験の話をしてほしい、と依頼されても断っているそうです。

その方が「この人に話をしてみよう」という気持ちになるために、

あらためて「傾聴すること」の大切さがわかりました。

たとえ関わりが何年も続いている利用者さんであっても、

その方を理解しようとする気持ち、話を聴く態度を

大事に持ち続けたいと思います。