エバ犬通信 2
「○○さんのケアマネジャーですか?」と病院から電話があった。
「はい」と答えながら入院したんだなぁと思った。
彼女には身寄りがないから入院中の着替えの相談だろうと心積りを付けていたら・・・、
「意識不明の重体で病院に担ぎ込まれたが、一週間意識が戻らず連絡が遅れた」と
説明を受けた。
えっ!一週間・・・!?
彼女がわが子のようにかわいがっていたワンコは!?
ご飯を分け合い、一緒に炬燵で寝るほどの溺愛ぶりだった。
密閉された部屋の中で一週間・・・生きているだろうか!?
彼女に頼まれ家に行ってみる。
一人では心細いから仲間と一緒に・・・万が一の為に・・・手には大きな袋(?)。
玄関でワンコの名前を呼ぶと、「クーン」と小さな声、弱々しい足取り。
生きてた!!
ワンコ無事救出。
彼女が入院している間は、事業所の庭先で飼うことになった。
職員が合間を見てごはんやお散歩。
人懐っこさが幸いしてみんなに可愛がられた。
ただ、いつも彼女と一緒だったせいか孤独にめっぽう弱い。
夜、ゲージに入れるとさみしいと言って「ワン」「ワン」鳴く。
これが結構大きな声で・・・まいったなぁ(- -)
彼女の病状は思わしくなく、施設入所を検討するっしかなかった。
ワンコは・・・!?
八方手を尽くして貰い手を探したが、見つからなかった(- -)
彼女の入所が決まり、決断を迫られた。
仕方ない・・・自分の家に連れて帰ろう。
これが、エバ犬との出会いだった。